冬でも危険?「換気不足」が招く見えないリスクとその対策
- 吉田 洋治朗
- 11月7日
- 読了時間: 3分

はじめに:寒さ対策が“空気のリスク”を見逃す原因に
寒い季節になると、ついつい窓を閉めっぱなしにしがちです。「寒いから」「暖房効率が落ちるから」といって換気を怠ると、**目には見えない“空気の汚れ”や“健康へのリスク”**が確実に室内に蓄積していきます。
この記事では、冬に陥りやすい「換気不足」が招くさまざまな問題と、**手軽にできる“見える換気対策”**について解説します。
換気不足がもたらす5つの見えないリスク
1. 二酸化炭素(CO2)濃度の上昇
在宅中に人が呼吸をするだけで、CO2濃度はじわじわと上昇します。特に冬は締め切った室内で過ごす時間が長く、空気のよどみが慢性化しやすい状態に。
CO2が800ppmを超えると眠気・集中力低下
1,000ppmを超えると頭痛・倦怠感・判断力の鈍化
就寝中の寝室では2,000ppmを超えることも
CO2濃度が高い=酸素が薄く、脳にも身体にも負荷がかかっている状態です。
2. ウイルス・細菌の滞留
冬はインフルエンザや風邪などのウイルスが流行する時期。換気が不十分な室内では、飛沫・エアロゾル感染のリスクが上昇します。
換気の少ない部屋は、空気中のウイルスが長く滞留
加湿や空気清浄だけでは“入れ替え”にはならない
つまり、「空気の入れ替え」が感染予防の基本です。
3. 湿度と結露によるカビ・ダニの発生
暖房を使っていると、部屋の温度と外気温の差で窓や壁に結露が発生します。換気をせずにいると、カビやダニの温床になり、アレルギーや咳・鼻水の原因にも。
4. 一酸化炭素(CO)などの有害ガス滞留
ガスストーブや石油ファンヒーターなどを使用している家庭では、換気不足が一酸化炭素中毒のリスクを高めます。無臭・無色で気づきにくいため、特に注意が必要です。
5. 防犯上の“見えない”死角になる可能性も
長期間窓が閉まったまま → 留守と勘違いされる
室内の湿度や匂いの変化に気づかない → 空き家化・見守りの感度が下がる
実は、換気不足は“人の気配のなさ”を周囲に伝える要因にもなり、防犯的にもリスクになるのです。
対策①:CO2センサーで「見えない空気」を数値化する
最近注目されているのが、室内の空気環境を“見える化”するセンサーです。
✅ CO2センサーの主な役割:
二酸化炭素の濃度をリアルタイムで数値表示(ppm)
一定の数値を超えるとアラートや通知で“換気のタイミング”を促す
温湿度と連動して生活リズムの異常も発見可能
✅ おすすめは「防犯・見守り一体型」
たとえば DENARI BOTS のような多機能センサーでは、CO2や温湿度を検知し、防犯ツールや高齢者見守りツールとしても活用できます。
対策②:「空気の通り道」を意識した換気習慣
▶ 窓を2ヶ所開けて空気の流れを作る
→ 対角線上に開けると、効率よく空気が入れ替わります。
▶ 換気扇や扇風機を併用する
→ 外気温が低くても、室内の空気が停滞しないよう補助的に使用。
▶「24時間換気」は止めない
→ 冬でもつけっぱなしにしてOK。電気代はほぼ変わりません。
対策③:加湿器や空気清浄機は“補助”として活用
加湿器 → 湿度を40〜60%に保ち、ウイルスの浮遊を抑える
空気清浄機 → 花粉やPM2.5対策に有効だが、換気の代わりにはならない
空気の“質”は整えてくれるが、“入れ替え”はしてくれないという点を押さえておきましょう。
まとめ:寒さより怖い“換気不足”に気づこう
「寒いから」「面倒だから」と後回しにしがちな換気。でも実は、快適さ・健康・安全・防犯すべてに関わる重要な習慣です。
CO2センサーで空気の状態を“見える化”
意識的な換気で、頭も身体もスッキリ
空気の異常は、生活の異常に気づく“サイン”にもなる
見えない空気の質を意識することが、見えないリスクから暮らしを守る第一歩です。



